ライター・町田正聡
見えないギターが見えてくる――。激しい音楽を奏でるようなパフォーマンスを体一つで表現する「エアギター」の大会が鹿児島県日置市で開かれた。パワフルで個性豊かな演技に、会場は声援と熱気に包まれた。
今春閉校した旧上市来中学校(日置市東市来町養母)の体育館に7月22日、300人ほどの観客が詰めかけた。国内3カ所の予選を勝ち抜いた10人が競う日本エアギター選手権の決勝大会だ。
審査員は5人。芸人でパラパラ漫画家としても活躍する鉄拳さんや、2018年の大会で2位の実績を持つ日置市の永山由高市長(40)らが、独創性やリズム感、カリスマ性などを採点した。
初出場の「地元強化選手」2人も決勝に進出した。上市来小6年の瀬戸口絢星(けんせい)さん(12)は2カ月間特訓し、アニメ「チェンソーマン」をイメージした衣装で熱演。審査員から将来性を評価され、「エアギターはこれからも続ける。指や全身の動きを磨きたい」と語った。
優勝したのは、14年、18年と世界王者に2度輝いている「Seven Seas」ことタレントの名倉七海さん(28)=東京都。今回は、糸で操られる人形のようなパフォーマンスを導入部に採り入れた。
名倉さんは8月25日に北欧フィンランドである世界選手権に日本代表として出場する。「まだ誰も成し遂げていない3度目の世界制覇をめざします」と力強く宣言。「まずは自分が楽しむこと。そうすることで審査員、観客をみんな笑顔にしたい」と抱負を語った。
大会を後援した在日フィンラ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル